図は、一般的な動力を伝達するモデルで、張力分布を示したものです。
負荷が100kgfとした場合、駆動側のスプロケットから従動側スプロケットまでのリンクには全て100kgfの張力が生じています。
スプロケット上では張り側(上側)からたるみ側(下側)に進むにつれて張力は減少します。
たるみ側ではほぼチェーン重量のみの張力となります。
※張り側、たるみ側共に、厳密にはチェーン重量による「カテナリー張力」と呼ばれる張力が生じますが、芯間が短いレイアウトでは無視できるレベルです。
下図のように、1周のチェーンのうちの、ある1つのリンクがA⇒B⇒C・・・Aと周回することに注目してみると、張力が大きく変動することがわかります。この変動は避けられないものですが、何らかの異常により破断したチェーンでは、この負荷変動により、疲労破壊の様相を呈していることが多いです。
Q3.動力伝達用チェーンの張力分布
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